ネットワーク外部性、そのコトバだけではなんのことやらよくわからない単語だが、利用者が増えれば増えるほど、そのサービスや製品の利用者全体の利益・利便性が向上していく、という特性のことをさす経済学の専門用語ということである。
たとえば、電話とかFAXとかが普及してゆく過程をみると、初期のころ少人数の利用ではそのメリットが全然みえないものが、利用者が増えるにつれ、ある時点から急速に広がってゆくということがある。そうした現象のことをそのコトバで表現しているということである。
この2−30年の電子メールの普及は、その典型とも言える例といえるだろう。インターネットのインフラに支えられ、PCから携帯へとまさに爆発的に地球規模で広まり、最近では逆にトラフィックの8割近くがスパムに占められるような状況に陥っているといわれるほどだ。
この先、人々のコミュニケーションのあり方が、個人と個人、個人と組織、個人と社会という関係のなかで、従来のメディアと共存しながらどのように発展していくのか、またその過程で出現するあらたなテクノロジーと、このネットワーク外部性がどのように遷移してゆくのか、非常に興味のあるところである。
東北地方太平洋沖地震義援金の受付
13 年前